お墓を選ぶことは大きな決断であり、多くの方が悩む部分なのではないでしょうか?故人様にとっては最後のお買い物になるため後悔のないお墓選びをしたいですよね。この記事ではお墓にかかる平均価格をはじめ、費用について詳しく解説し、皆様が安心してお墓選びをできるような情報を発信します。ぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
立ち華葬祭 COO 高橋 哲彦
葬儀業界歴20年。その中で対応した葬儀の施行件数は3000件以上。
現在は川越市の葬儀社「立ち華葬祭」でCOO(最高執行責任者)として、お客様の理想の葬儀をお手伝いしております。そしてその専門知識や経験をもとに、川越市を中心とした方々に葬儀の役立つ情報をご提供しています。
お墓の平均価格
お墓を立てるエリアや立地によって異なりますが、お墓の平均費用は総額で100万円~400万円が相場となっています。これらの費用には墓石本体の費用以外に、工事費や維持管理費などが含まれます。
日本全国での平均費用
お墓に価格費用は平均的に120万円~160万円となっています。
こういった費用には、土地の費用や管理費・墓石費といった様々な費用が含まれています。細かい費用の内訳は以下で説明します。是非お墓選びの際に役立ててください。
お墓にかかる3つの費用
お墓には、建立だけでなく、維持や管理にかかる様々な費用が存在します。ここでは、お墓に関わる主要な3つの費用に焦点を当て、それぞれのポイントを紹介します
永代使用料
お墓に使う土地は寺院や霊園から借りているものにあたり、購入するものではありません。お墓の土地使用権のことを永代使用料といい、霊園や墓地によって異なります。長期的な視点で考慮する必要があり、霊園の立地や設備によっても価格は変わります。永代使用料は、お墓を長期間にわたって安心して使用するための重要な投資となります。
墓地の管理費用
墓地の維持管理に必要な費用です。使用する土地や区画によって料金が規定されており、定期的にかかる費用になります。清掃や草取りなどの定期的なメンテナンスが含まれるので安心してお墓を任せることができます。
墓石にかかる費用
墓石の種類やデザインによって価格は大きく異なります。また、墓石は石材店に依頼する必要がある為、墓石本体の費用以外にも墓石の設置費用や文字の彫刻費用が含まれます。素材や彫刻の細かさ、サイズによっても費用は変動し、家族の希望に合わせたカスタマイズが可能です。高品質な石材を使用した豪華なデザインから、シンプルでコストパフォーマンスに優れたデザインまで、幅広い選択肢があります。
一般墓
一般墓とは、家族や親族がお墓と土地を所有し、管理している伝統的な形態のお墓です。
一般墓にかかる費用は、地域や霊園、墓地の規模によって異なりますが、平均的に一般的に、建墓料、管理費、永代使用料が主な費用になりになります。
集合墓
集合墓は、複数の方が共同で使用する墓地と、地域の各自治会が管理運営している墓地の2種類があります。
ここで紹介するのは前者で、一般墓とは異なり一つの墓石を複数人で共有する形態です。多くの場合はパートナーや知人と共有する場合が多く、個別に用意する費用を抑えることができるといったメリットもあります。
デザイン墓
デザイン墓は、オーダーメイドでの制作もあるため、一般的なお墓よりも費用が高くなる傾向にあります。
しかし、形、彫刻、石種などを予算に合わせて選ぶことができることに加え、デザインに少しアレンジをして他と違った個性をもたせることもできるため、従来のお墓に捕われず、世界にひとつだけのお墓を作ることが可能です。
墓石を立てないお墓の平均費用
最近ではお墓の在り方も変化しつつあり、一般墓以外のお墓も珍しくなくなりました。新しいタイプの埋葬方法としては、主に「樹木葬」「海洋散骨」「納骨堂」などがあります。
1.樹木葬
平均購入額:71万円程
自然の中で埋葬する方法はすべて樹木葬と呼ばれます。もっとも一般的な樹木葬は墓石の代わりとなる木の周囲につくられた区画に遺骨を納める方法ですが、個別に墓碑をたて、その周りを花々で飾るガーデンタイプなどもあります。
自然と融合することで季節ごとのお花を見ることができ、ヒーリングにも繋がります。
2.海洋散骨
故人の遺骨を粉末状にし、海に還すのが海洋散骨です。遺族が船に同乗し、故人の遺骨を海に返す参加型散骨と業者が複数の遺骨を預かり、都合が良い日程でまとめて散骨する代行散骨の2種類があり、それぞれ料金が異なります。
参加型散骨
遺族1組だけが乗船するものと、複数の組が乗船するものがあります。
一組の場合:乗船する船が貸し切りとなるので、料金の相場は20万円~30万円ほどが目安となります。
複数の場合:貸し切りであることは変わらないので、乗り合わせになるほど、料金が安くなる傾向があります。
代行散骨
海況によって日取りが変わる、遺族が同乗しない、複数の遺骨を一度に散骨するなどの理由で、代行散骨の料金は割安になります。相場は5万円ほどが目安です。
3.納骨堂
平均購入額:91万円程
納骨堂は、寺院や霊園の建物の中に故人の遺骨を納めるタイプのお墓です。
骨壺でそのまま収蔵するのが墓石墓との大きな違いで、ロッカー型や自動搬送式といった様々なタイプがあります。お墓の承継者がいないという不安を抱えている方や子孫に負担をかけたくないと考えている方が納骨堂を選ぶ傾向にあります。
お墓を購入した後にかかる費用
開眼法要の際のお布施
お墓を建てた後は、開眼法要(開眼供養)と呼ばれる儀式を行います。その際に、僧侶へのお布施が必要になります。
このお布施が開眼供養の費用にあたり、相場は3〜5万円ほどとなっています。
僧侶を遠方から招く場合には、お車代も渡しするのが一般的です。
入檀料
檀家とは、家族単位で寺院に属してお布施などの経済的支援を行う家のことを指します。
寺院に所属する檀家となることを入檀といい、お寺の運営を支えるためにお布施で経済的な支援をすることになります。相場は10〜30万円程で、入檀する代わりに法要やお墓の管理を行ってもらえる形態です。
埋葬・納骨にかかる費用
霊園・墓地に支払う費用や墓石にかかる費用のほかにも、埋葬や納骨に費用にも費用が発生します。
埋葬にかかる費用
埋葬には、葬儀の種類や場所、棺の選定などが影響し、それに伴う費用が発生します。しかし、埋葬以外にも、例えば火葬などの選択肢があります。このセクションでは、埋葬にかかる費用と同時に、別の選択肢としての火葬にかかる費用についても解説します。
納骨にかかる費用
納骨もまた、施設の選択や利用形態によって費用が変動します。しかしここでも、納骨以外の選択肢として樹木葬などが挙げられます。このセクションでは、納骨にかかる費用と同時に、別の選択肢としての樹木葬にかかる費用についても詳しく説明します。
お墓の費用を安く抑える方法
お墓の建立や維持にかかる費用は高額であり、多くの人が悩む部分だと思います。しかし、工夫次第ではお墓の費用を抑えることが可能です。ここでは、お墓の費用を安く抑えるための5つの実用的な方法を紹介します。
1.公営墓地の利用
公営墓地を利用することはお墓の費用を抑える方法の1つです。自治体が管理運営しているため土地の取得コストが低く、購入費用を削減できます。維持管理費用も一般的な墓地に比べて低く、料金体系が分かりやすいため安心感があります。
2.郊外の墓地を利用
お墓の費用を削減する方法として、郊外の墓地を利用するという選択肢もあります。都心は土地代が高いため、家族が負担する費用は多くなります。
しかし、郊外の墓地は都心部の墓地よりも土地が安いため、家族にとって経済的な負担が少なくなります。また、自然に囲まれた場所が多いため、静かな環境で大切な人を追悼できるメリットもあります。
3.デジタル墓地を利用
デジタル墓地の利用は、伝統的なお墓に比べると土地や墓石の購入が不要で、管理などにかかる年間費用が低減します。さらに、デジタル墓地では家族や親族でアカウント共有することができるため、費用を分担することもできます。
4.手元供養を利用
手元供養は、お墓の代わりに家庭や特定の場所で故人を偲び、思い出を大切にする方法で、墓石代や維持管理の費用が不要となっており、費用を抑えられるメリットがあります。家庭にある仏壇を通じて故人様を追悼できます。
5.アウトレット墓石
服や家電製品などと同様に墓石にもアウトレット品が存在します。
通常よりも費用を押さえてお墓を立てることができること以外にも、多くの場合でアフターサービスが付くというメリットがあります。
ただし、在庫に限りがある点や地扱いをしていない石材店が多い点には注意が必要です。
まとめ
お墓と一言で言っても、その形態によって平均価格は様々となっています。
自分や家族に合ったお墓を選ぶことは故人を偲び、家族の絆を深めることに繋がります。最適なお墓を見つけるために費用と予算を含め、どのようなお墓が合っているかを考慮することが重要です。
監修者
株式会社ルピナス 金子雄哉
全国の葬儀社を対象にしたコンサルティング及びマーケティング支援を行う、株式会社ルピナスの金子雄哉です。葬儀業界のデジタル化を推進し、より多くの人々が葬儀サービスを理解し、アクセスしやすくするための戦略を日々研究・提案しています。葬儀社の経営者様だけでなく、ご遺族様にとっても最良の葬儀が行えるよう、マーケティングの観点からサポートしております。